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脳内ラブレター

愛が重い

手紙は好きですか?_LOVE LETTERS 2016 WINTER SPECIAL

LOVE LETTERS 2016 WINTER SPECIAL

植田圭輔さん、藤原令子さんカップルの朗読劇を見に行きました。

男と女二人だけ
手紙を書き手紙を読む・・・
今夜あなたもラヴレターを書きたくなるでしょう。

LOVE LETTERS information 

 私は作文、手紙、ブログといった文字を経由して自分の気持ちを表現するのが苦手だ。かと言って電話もそんなに好きじゃないから対面して話すのが一番好き。お互いが真正面向いていないとなんだか不安になってしまう。

この話に出てくるアンディーとメリッサの言葉はすべて手紙から発せられている。苦学生で真面目なアンディ、お金持ちで自由奔放なメリッサのどちらかに自分を重ねるなら…と考えたけど、私はどっちにも重ねられないな〜と2人の手紙のやり取りを聞いていた。

手紙のやり取りは小学生から始まり、子供、青年、大人と時間は進んで行く。子供のころアンディーはメリッサのことが大好きでがんがんアプローチをかけていくけど、大人ぶってさっと交わすメリッサ…舞台にいるのは大人2人なのに、独特の幼さがが懐かしく感じて、笑ましいというかもどかしいというか、ああ!もう!と叫びたかったくなるくらいでした。どちらかが引っ越してしまったりしても、手紙は続いて高校、大学に入ると世間に翻弄されたり、お互いを男女と意識したり色んな噂が流れたりしても、メリッサからの返信がなく、途切れそうになってもな何度も手紙を出すアンディーやり取りは続いていく。やっと結ばれる!と思ったら何かが違うと感じで、2人のすれ違いが始まってしまう。

スタートが子供からだったせいか、植田さんの声色もいつもより高いトーンで表情は最初は固いかな?と思ったけど、10代後半くらいになってくると自分の手紙を楽しそうに読んだり、メリッサの手紙を楽しく聞いたり驚いた表情をしていたりして安心した。この頃のアンディーは学校に入学して、両親(父親)の圧から逃れているくらいだったから、それで表情が見えるのになったのかな?と勝手に推測。

メリッサに会えるのを楽しそうにしていたり、メリッサの手紙を聞きながら水を飲んでいたら、強烈なワードに水を吹き出しそうになって驚いていたり、エスコートしていたのにメリッサが他の男とキスをしたと怒ったり、男女の関係にはなれないと悟って悲しそうにする表情が見れて、喜怒哀楽の表情で手紙が好きだというアンディーにとってメリッサの手紙が彼の生活の中心であるんだ伝わるお芝居だなと思いました。

 

大人になったアンディーは海軍に入り、法曹界に入って上院議員にまで昇りつめ、結婚して子供も産んで誰から見ても順風満帆で幸せな生活を送っていて、植田さんも合わせて手紙を読む声も落ち着き背筋も伸びて、台本のページをめくるのも慎重なって成長を感じました。

メリッサはアートの道に突き進むも上手くいかず、結婚したが離婚して子供にも会えず、精神崩壊。メリッサは縋るようにアンディに手紙を出すけどアンディからの返信はこない。それでも手紙を出すメリッサに来たクリスマスカードには家族との幸せな生活の事ばかり。

「まさにベストとワーストな2人ね。」

両親が離婚する前からメリッサには常に自分の居場所を求めていたけれど、他の友達には本音は言えないからアンディーにだけに話していたのに、クリスマスにこんな幸せな話をされたらもう絶望しかない。辛い。すぐにアンディーから自分が書いたものじゃないと手紙が来るけど、わかってるけど、辛い。

 

長い時間を経て、やっと久しぶりの再会を果たして身体的に結ばれるのですが、ここまでのアンディーはとても聡明で落ち着いた大人、メリッサは繊細で不安定さを感じさせていたのですが、ここから一気に明るさを取りし、手紙のやり取りも増していく。

植田さんも藤田さんの表情も声色も明るくなるのだけれど、この時のアンディーとメリッサは40~50代くらいかな?と思って観ていたので、そんなに変わっちゃう!?と驚きました(苦笑)こればっかりはそれくらいの年にならないとわからないのかな…(遠い目)

 

世界が180度変わったかのようにキラキラし始めた!とお互いの立場が足枷になり不倫発覚を恐れたアンディーはメリッサに別れを告げて選挙に勝ち、メリッサはショックで入院することになる。…観てるときは気づかなかったけど、冷静に考えたらアンディすごく最低だ!(今更)凛々しかったアンディーがメリッサに問い詰められて少し弱気になっているの、可愛かった。言いたくないけど。*1

 

アンディーが今更地位を捨てることはできないのも分かる…

でもメリッサが会いに行こうとするアンディーを拒んで自ら死を選んだ気持ちはもっと分かる。 

 

アンディーからの最後の手紙がメリッサではなくメリッサのお母さんの名前を呼んだ時は、メリッサは死を迎えた事を綴っていた。

最後のお手紙を読み上げるシーンの植田さんは、最初は穏やかに話していたのですが、声が震え背中も丸くなって涙を流しながら一言一言絞りだすように話しており、観ていて自然と涙がでてきました。

アンディーとメリッサは夫婦というパートナーではなかったけど、手紙を通してお互いを知り、手紙だけでなくメリッサがアンディーの一部だったと気づいた時には返事を返してくれるメリッサはいない。良いことも悪いことも全部一緒に感じるカップルだったんだなと思えるような2人のやり取りだった。

私自身、恋愛や結婚の優先順位が低いのですが、分かり合えるパートナーがいればいいという考えの持ち主なので、アンディーとメリッサみたいにお互いの中心に自分たちがいるようなカップルは本当に素敵だと思う。不倫はだめだけど。

終わった直後も一晩明けても悲しみを引きずっていたけど、今は落ち着いて素敵な2人のお話を見ることができて良かったな、と少し穏やかな気持ちで満ちている。

ameblo.jp

まぁまた泣いてますけど(苦笑)

植田さんがアンディーを通してメリッサを愛し出すんだからこそ、今も涙が止まらないのだと思います。

私はアンディーみたいに手紙は好きではないし、メリッサみたいにまっすぐには書けないけど、素晴らしい物語を届けてくれた感謝の気持ちを、ラブレターならぬファンレターを苦手なりにも書いていこう、と思います。本当にお疲れさまでした。ありがとう。

 

*1:メリッサがこの言葉を何回も口にするのが可愛かった