脳内ラブレター

愛が重い

15年分のおめでとう

15年前の私はまだ小学生で、絵を描くのが好きだったから将来の夢は漫画家だった。中学、高校と時間が過ぎるにつれて絵を描く時間は減ってしまって自分よりも技術がある人を目の当たりにしてからは、漫画家という夢を口にすることはなくなった。

  

15年前の3月14日にデビューを果たしたw-inds.を知ったのは、3枚目のシングル「Paradox」をリリースして歌番組でバンバン出演していた頃だった。当時はアイドル=ジャニーズ一色だった中に突如現れた彼らを知り、「周りの同級生とは違うものを応援したい!」というかっこつけたい気持ちでテレビを見ていた。ちょうどトークのときだったかな。

真ん中の人、背高いな。右の人はお笑い担当かな?左の子は喋らないのかな?笑顔かわいいな?!なんだこのかわいい人は!!!王子様かな!?!?!?

w-inds.の左側の人といわれる千葉涼平くんが画面に写った瞬間、雷に打たれたような感覚に追い散った。一目惚れをしてしまった。この後すぐに披露した「Paradox」は先ほどのトークの無邪気さとは一転、かっこよく歌い上げ、踊りあげる3人を夢中になって見ていた。

 

まずはCDを買わねば!と今まで使うことがなかった財布を握り締めて初めてCDショップでファーストアルバムを買った。初めての(私のための)おつかい。めちゃめちゃ緊張した。CDの予約の方法も定員さんに聞きながら覚えた。

出演する番組はできる限りビデオに録画。すべて録画するとビデオの容量がすぐなくなるので、リアルタイムで見ながらw-inds.の出演になった瞬間に録画ボタンと押す。そのため我が家のテレビを占拠するため、よく親と言い合いになった。

雑誌に載っている記事はファッション誌系は同級生から切り抜いてもらったりしていたので、音楽雑誌は自分で買っていた。音楽雑誌の金額を見てひっくり返りそうになったので、涼平くんのかっこいい写りがあるときにだけ買っていた。

アルバムをひっさげてツアーを行なうと聞いて、まだファンクラブにも入ってなかった私は親にやり方を聞きながら一般のプレイガイドでチケットを取り、ライブに行った。何回もテレビで見たシングル曲や聞き込んだアルバムの曲を、慶太くんが歌って、隣で涼平くんと龍一くんが踊っているというだけで楽しくて仕方がなかった。好きな気持ちが爆発していた。もらったチラシの中にファンクラブの案内が入っていたので、翌年のお年玉を使ってファンクラブにも入会した。好きなったら一直線だとこのとき自覚した。CDを買って雑誌を買ってライブに行ってという生活が、私の追っかけの基礎になった。

 

 高校生になるまでは、この熱量のままでw-inds.のことが好きだったけど、V系に興味を持ち始めたり、初めて彼氏ができたことで熱量が彼氏に向けらることになり、だんだん疎かになっていった。結局彼氏とは別れることになり、彷徨っていた熱量の向けられた先はw-inds.じゃなくてA9だった。一度追っかけることから離れちゃうと、アイドルを熱心に追いかけてることに恥ずかしさを感じるようになってしまって、自分の中の「一番」の熱量をぶつけるときに、またかっこつけたい子供心が芽生えちゃったんだと思う。

前よりも情報を見なくなって何年か経ってから、もう一度ライブに行った。最後に見た時よりもパフォーマンスが大人びてて、ダンスのクオリティも上がっていてこんなにもカッコよくなっていた。ペンライト振らなくてもよくない?って思っちゃった。ちゃっかりCDも買ってしまった。

 

それからまた時間が経ち、彼らは15周年を迎えた。メンバーが変わることなく活動を続けられることは本当にすごいことだと思う。15年前私が夢見ていたことは叶わなかったけど、絵に携わる仕事もしたりして意外と夢の近くには行けるものなんだなと思った。

彼らを好きになったことは今の追っかけ生活の元になっている。これを一度も後悔したことはないし、最早ファンと言えるようなことはできてないけど、本当におめでとう。これからも3人で一緒に歩み続けてください。